Ver 1.02
 
Nagale’s ゲ−ムレビュ−
 
 
 
 
 
★★★『トゥハ−ト(PS版)』★★★
 
 
 
 
 
 あの感動をもう一度……それが、今回私がトゥハ−ト(以下東鳩)に一番期待していたことでした。2年前にパソコン
 
版が発売され、その後のゲ−ム業界に絶大なる影響を及ぼしたゲ−ム……といっても過言ではないほどの作品。少なく
 
とも私の中ではそう思っています。……実際、その後のパソコン業界はノヴェルゲ−ムやアンドロイドをメインとした
 
ゲ−ムが多くなっていったというちょっと情けない事態にもなりました。
 
 そして、それから2年近くが過ぎました。今回は果たして2年前と同じ感動を味わえるのか……ほとんど東鳩の為
 
だけにプレステを買い、さらにメモリ−カ−ドも専用のものを新たに買った甲斐は果たしてあるのかなあ……閑話休題。
 
 
 
 
 
 まず一言。
 
 
『俺、いいんちょ〜属性で本当に良かった!!』
 
 
 ……少なくとも、このコメントが出た時点で、PS版東鳩は、期待に恥じない出来であると言えます。
 
Nagaleとしては(笑)。
 
 
 もともと、恋愛ゲ−ムやノヴェルゲ−ムとしての基本システムが優秀だったこともあり、多少のリメイクがあったとは
 
いえど、今プレイしても古さを感じないところは流石です。Hシ−ンの削除などを始め、色々な意味で心配していた
 
シナリオの加筆修正についても志保をはじめ、殆どの娘が良い方向に流れていている感じでした。
 
 そういう面では、各方面の「規制」については取り越し苦労でした。不自然に感じたCGや場面は無かったです。
 
シナリオを根本的に見直している様子が良く分かります。逆の言い方をすれば「18禁」といった規制の枠から外れる
 
ことにより、「いかにも」的なCGや理不尽な展開が無くなった分だけ、より恋愛ゲ−ムとしてレヴェルの高いも
 
となっています。
 
 
 そのシナリオについてですが……かねてから私が口にしている言葉に「東鳩は非常にさわやかなゲ−ム」という
 
ものがあります。
 
 嫌味のないシナリオ、とでも言えばいいのかな。プレイしていて全く嫌悪感を感じることがない。他の恋愛系ゲ−ムは
 
やっていると罪悪感や、場合によっては嫌悪感を覚えることが良くあります。東鳩は不思議なことに、この感情が殆ど
 
出てこないです。このあたりはシナリオの上手さでしょう。もっとも、皮肉なことに今までで一番嫌悪感を覚えた恋愛
 
ゲ−ムが、同じメ−カ−のソフトであったというのも笑えない話ですが。
 
 
 更にゲ−ムの展開についても、ほぼ同じことがいえます。
 
 間延びした展開……イベントが起きない中盤をメインとした、毎日の生活の経過は必要なのか? という話もあります。
 
しかし高校時代ってみんなこんな感じじゃないですか。朝起きて学校に行って授業をうけて帰ってくる。たったそれだけ。
 
けど、今になってそのたったそれだけがどれほど楽しかったことか……私には良くわかります。
 
 
 そして、今回のメインでもある、原画の描き下ろしに関しては……。
 
 CGに関して言えば、お二方(水無月氏、河田氏)とも完成系に近づいてきました。特に、水無月氏に関しては初めて
 
ゲ−ムの原画を見たのが……確か4年前ということで非常に付き合いが古く(ゲ−ムを見続けてきたという意味です)
 
当時を考えると信じられないほどに原画のレヴェルが上がっています。ただ、河田氏に関して言えば、なんとなく
 
顔つきが全員同じに見えるなあ。しかも地道にキャラが太ってきたような気が……?
 
 水無月氏に関しても、かねてから言われていた葵とマルチの描き分けについては矢張り今回も継続です。厳しいなあ。
 
 
 あと、さりげないことですが、キャラの立ち場面でのアップのCGを原画からしっかりと描いていたのは芸が細かい
 
ですね。最近は無理にアップにしてドットが汚くなるような(例、セバスチャンの喝(笑)、まああれは一瞬だし、
 
あの方が面白いから気にはしないけど)ことが多い中で、こういう配慮は嬉しいです。
 
 
 
 後は、リ−フさんのメイン、音楽でしょう。
 
「WA25」……やってくれました。なんのことかというと……そもそも、今回のPS版東鳩のOPソングについては
 
初公開が去年(98年)の5月だったんです。何故なのか分からない方は、その辺にいるLeafが好きな友達から
 
「ホワイトアルバム」というパソゲ−を借りて、CDコンポ等で25曲目を聴いて下さい。聴いてみると訳が分
 
かり
 
ます(笑)。今回のPS版東鳩の「○△□×」の曲(WA25)がそれの発展系です。こういうところで使ってくれた
 
のは嬉しかったなあ。
 
 今回のPS版の曲は、殆どがPC版の原曲忠実のアレンジでしたが、「サザン・ウィンド」を始め、新規の書き下ろし
 
の曲の出来はとても良かったです。
 
 
 正直、ブランニュ−ハ−トが無い(正式にはあるけど)東鳩なんて……と発売前は考えていたものの、最近ではフィ−
 
リングハ−トの鼻歌を歌うようになったことを考えれば、あながち嫌な曲でもないってことですね(笑)。今度着メロ
 
でも作るかな。
 
 
 
 
 
 
 
総 評
 
 
 
 
 
 まあ、散々今まで東鳩を語ってきたのでゲ−ムについて特に言うことはありません。ただ、これで東鳩は完成した。
 
といっても過言ではないでしょう。移植、リニュ−アルとして充分なぐらいの内容でした。
 
 
 パソコン版発売から約2年、私の中での東鳩……ある意味では私の青春が終わったともいえます。それぐらい東鳩は
 
偉大なゲ−ムでした。その行方が、こういった形で終えることが出来たというのは、ある意味とても幸せです。本当に
 
いい記念になりました。皆さんも、是非プレイしてみて下さい。新たなる感動を求めて……。
 
 
 
 
 
1999/05/01 流 雷氷委員長
 
 
 
 
 
<評価用プレイ時間参考表>
 
 
 
1プレイ時間     約11時間00分(CV有り)
 
総プレイ時間     約50時間00分
 
 
 
 
 
Post,Script,
 
今回は途中からスランプに巻き込まれて最悪な状態に。論点がパソコン版との比較の方に入ったんで、こりゃまずいと
 
思い加筆修正の嵐(笑)。結局ここまでまとめるのに1カ月以上かかる羽目に。まだ不満足なんだけど……パソゲ−ム
 
レビュ−は割と楽に書けるんだけどなあ。
 
 
 
Post,Script,2
 
とりあえずシュ−ティングは頑張った(笑)。
 
多分今プレイしたら絶対に1億点なんて出せないだろうなあ(^^;