Ver 1.02
 
Nagale ゲ−ムレビュ−(公開用)
 
 
 
 
 
★★★『ママトト』★★★
 
〜a record of war〜
 
 
 
 
 
■■■■■ 始めに……注意事項 ■■■■■
 
 
このレビュ−には、ゲ−ム中のネタバレ等が多数含まれています(極力抑えてはいま
 
すが)。ゲ−ムをプレイ中及び未プレイの方は、ゲ−ムを完全に(最低一度は)攻略し
 
た後に読むことをお薦めします。
 
 
@@@@@@@ ネタバレ注意 @@@@@@@
 
 
 
 
 
 
 
 
【……久しぶりに、アリスが気合い入れてきたかなあ】
 
 
 アリスの館4.5.6以降、コンスタントに楽しめるゲ−ムを提供してきたアリスソフト。ただ、矢張り「鬼畜王」
 
のような大作ソフトが影を潜めているのは事実です。そんななか、アリスソフトからのお墨付きで発表されたソフト
 
……それが「ママトト」でした。
 
 
 メインスタッフがほぼ加わり、原画もMIN氏。そして久しぶりの戦略系SLGとあっては期待しない方がおかしい
 
というもの。さあ、その結末は如何に……閑話休題。
 
 
 
 
 
 
 
その1.全体印象
 
 
 
 
 
 う〜ん、満足。予想していたよりもスケ−ルは大きくなかったものの、Nagale自身のゲ−ム(SLG部分)
 
へのハマり方は近年例を見ないほどでした。今回、会員通販を使ったため、ゲ−ムが正式発売日より数日早く届いた
 
のですが、ゆっくり攻略しようという最初の考えは何処へやら、気がつけば正規の発売日までにクリアしてしまいました。
 
そういう意味も含めて久しぶりにSLGを堪能できました。
 
 
 
 
 
 
 
その2.ゲ−ム性
 
 
 
 
 
 まずは、ゲ−ム性に関しての感想を少々。
 
 メインでもあるSLG部分の出来については申し分ありませんね。戦略性の高さ、絶妙な難易度、
 
全てが高レヴェルにまとまってます。
 
 後半部分の難易度(特に19戦の総力戦)が微妙に高いような気もしましたが、そのぶんだけ緻密な戦略を立てる
 
ことが出来ると考えればご愛敬です。
 
 
 
 
 
 
 
その3.スト−リ−性
 
 
 
 
 
 まず全体的な物語の完成度についてです。
 
 正直なところ、もう一押し欲しいというのが本音です。内容自体は面白いのですが……。
 
 
 大筋の流れ(ママトトの始まりから最後の結末まで)をもう少し掘り下げて描写することは出来なかったのでしょうか?
 
全体的な雰囲気に重みが無いような気がします。スト−リ−を目で追っていくだけ、それ以上でもなければそれ以下でも
 
ない……。
 
 ナナス君の性格のせいもあるかもしれませんが、今一歩スト−リ−にのめり込むことが出来ませんでした。
 
 
 ですが、キャラに関しては、全員の魅力が上手く出ていると思います。
 
 それぞれキャラ個性を生かしたイベント、掛け合いなど、あの大人数を違和感無くまとめているところは流石です。
 
 ただ、そのイベントがSLG(戦闘イベント)部分に集中したのは疑問です。今回、ADV部分での各キャラ
 
(といっても女性キャラ限定)の登場はナナスの巡回とカカロの巡回イベントのみ。ある程度の制約もかかっていて
 
自由度は乏しいです。ADV部分をもう少し多くして各キャラの絡みや日常生活などを上手く演出できれば、なお
 
良かったと思われます。
 
 
 
 
 
 
 
                     その4.グラフィック
 
 
 
 
 
 さて、一説にはこれがメイン? CGです。
 
 CGについては「流石」です。まあ、この一言で片づけてもいいのですが、これだとかえって原画人は悲しむらしい
 
ので……。
 
 
 256色という面では申し分無いでしょう。やっぱりこの業界の伝統技術ってところですか。最近は安易なハイカラ−
 
やフルカラ−が多い傾向ですが、個人的にはこっち(256色)の方が味があっていいですね。インスト−ル容量も
 
少なくなるし。
 
 MINさんの作風も健在。個人的にこの方の描かれる絵は好きなんです。本当に雰囲気のある絵を描かれています。
 
 また、戦闘アニメ−ションに関しては、ドットの荒さこそ残るものの、演出効果としては充分な出来です。ディ
 
フォルメされたキャラの表情や行動がいいですね。
 
 
 
 
 
 
 
その5.操作性
 
 
 
 
 
 さて、今回のネックとなってしまった操作性についてです。
 
 ゲ−ム開始直後にチュ−トリアル(操作説明)が入りますが、正直取っつきは悪いです。戦闘に馴れるまで
 
がひと苦労ですね。馴れてしまえばなんてことないのですが……操作性の簡略化が進んできている最近のゲ−ム事情を
 
考えると(FF8の各種操作が素直に受け入れられなかった一件が記憶に新しい)もう少し最初の取っつきを簡潔に
 
出来ればな……というところです。
 
 事実、それ以外は非常に快適に進行できた訳なので。
 
 
 
 
 
 
 
その6.音楽
 
 
 
 
 
 最後のトリは音楽です。……やっぱりShade氏は凄い。
 
 雰囲気、ノリ、曲調。どれを取っても見事です。今回のオマケでついてきたアリスCDVer1.02のアレンジ曲
 
でもその手腕が存分に発揮されていました。
 
 今回は、今までの集大成といった雰囲気で、今までに担当した各種ゲ−ムの曲調が取り入れられていた感じですね。
 
かつて一斉を風靡した某氏と比較しても、遜色無いほどのレヴェルになってきました。本当にこれからが楽しみです。
 
 
 
 
 
 
 
総    評
 
 
 
 
 
 戦略SLGが好きな人は間違いなく「買い」です。それ以外でも特に否定する要素が見受けられないので万人向け
 
といったところです。流石はアリスですね。ただ、「ぱにょん」のSLG部分が嫌いだった人は……どうかなあ。ADV
 
(キャラの演出)部分は改善されているんだけどね。
 
 今回も、小粒の名作といったところでしょうか。そろそろ「Rance5」や「闘神都市3」の発表という話を
 
聞きたい今日この頃ですが………。
 
 
 
 
 
1999/07/26 流 雷氷委員長
 
 
 
 
 
Post,Script,
 
ゲ−ムって大変なんですね。いろいろと。
 
 
 
 
 
<ゲ−ム動作環境>
 
 
 
OS=Windows95/98/NT日本語版が動作する環境。
 
CPU=Pentium100MHz以上
 
メモリ=32MB以上
 
HDD=空き容量100MB以上
 
解像度=640×480:256色表示が可能であること。
 
 
 
「補足」
 
 
「原画=MIN−NARAKEN、織音、他多数」 
 
「シナリオ=とり、ぷりん」 「音楽=Shade」
 
「音声=無し アニメ=一部有り」 「価格 8500円(会員価格6500円)」
 
「特典=アリスCDVer1.02(会員特典、ママトトCDキャリングケ−ス)」
 
「一部MIDI対応」 「18禁」
 
 
(順不同、敬称略)
 
 
 
< 評  価 >
 
 
『ママトト』
 
 
メ−カ−     アリスソフト
 
ジャンル      SLG
 
 
ゲ−ム性     10点
 
スト−リ−性    9点
 
グラフィック     10点
 
操作性        9点
 
音楽         10点
 
 
合計   48点
 
 
 
<評価概要>
 
 
SLGとしての出来は一級品。テンポの良さや壮快感は流石。
 
物語の重さがもう少し欲しかった。あと、ADV部分はもう少し多い方がいい。
 
CGは純粋に綺麗。申し分無し。戦闘シ−ンのアニメ−ションも充分に及第点。
 
操作に馴れるまでがちょっと大変。また、一部ステ−ジの難易度が微妙に理不尽。
 
演出、世界観、リズムの良さ……どれを取っても最高。流石はShade氏。
 
 
(上から順に、ゲ−ム、スト−リ−、CG、操作、音楽と各1行づつの評価簡易説明)
 
 
 
<評価用プレイ時間参考表>
 
 
1プレイ時間      約13時間00分
 
総プレイ時間     約29時間00分
 
 
1プレイでのHシ−ンの割合(時間)     約00時間03分〜00時間10分