Ver 1.00
 
Nagale's ゲ−ムレビュ−
 
 
 
『雪色のカルテ』
 
〜Karte von Schnee〜
 
 
 
 
 
 それは、免許教習のストレスがピ−クに迫りつつあった5月某日。中古パソコンショップの冷やかしをしていた
 
Nagaleの目にあるソフトが飛び込んできました。それが、この「雪色のカルテ」(初回版)でした。
 
 実はこのソフト、買おうか買わないか悩んでいるうちに初回版が完売。結局今現在、店には通常版が並んでいる状態の
 
ソフトでした。本当は中古屋で買うのはメ−カ−の利益にはならない為に私としては不本意なのですが、折角買うなら
 
初回版の方がいいと言うことと、これを逃すと多分手に入らないだろうという危惧感から、まだ終わっていないゲ−ムを
 
何本か残しつつも(笑)本作を購入した訳なのですが……閑話休題。
 
 
 
 
 う〜ん、これは……
 
 感情移入が凄いですなあ。自分が医者になるといった特殊な設定(実際に投薬や治療が出来る)のせいもあるの
 
でしょうが……私は最初のプレイで患者を1人、最後に死なせてしまいました……無茶苦茶後悔しました。久しぶりに
 
「人の死」の重さに触れたような気がしました。というか失礼な話、ドラマの最終回を見てるような感じでしたね。
 
 ここまで泣かせる……いや……それは違うか……魅せるスト−リ−は久しぶりです。感動や驚きではなく、「感情の表現」が
 
秀越でした。確かに考えてみると「泣かせる」話ではあるのですが……最近はこういう路線のゲ−ムが少ないのは事実。
 
少なくとも無感情で有名な私にここまで言わせることは凄いと思います。
 
 
 ただ、悪いわけではないのですが難易度が高いです。丁寧に治療しても日々悪くなっていく患者の様子を見るのは
 
ある意味理不尽ですね。その他のバランスがしっかりしていただけにちょっと気になりました。
 
 
 あと塗りが渋い……個人的にはシックな絵柄は非常に好きなんですが、人によっては違和感があるのかもしれませんね。
 
私としては下手なセル塗りよりは何倍もマシだとは思うんですけど。
 
 
音楽についてはちょっと違和感がありましたね。雰囲気に合ってない曲が多かったかなあ。日常会話シ−ンでのJazz風
 
のノリはどうかなあ? 曲のレベルが高かっただけに残念です。
 
 
 
総評……ヌルいエロゲ−が嫌なら買い……ってとこでしょうね。そこそこHな展開もあってゲ−ムも楽しめる。
 
ある意味バランスはしっかりしていると思います。ただ、遊びすぎる(Hをしすぎる)と患者がどんどん悪くなっていくところに
 
哀愁を感じますが(苦笑)。
 
 
 
 
1998/6/2   流 雷氷委員長
 
 
 
Post,Script,
 
義理と人情は使い方によるものだ(謎)。
 
 
 
 
 
<ゲ−ム動作環境>
 
 
 
Win95が動作すること。
 
Pentium100Mhz以上
 
640×480 65535色環境が可能であること。
 
メモリ16M以上 HDD空き50MB以上
 
CD−ROM4倍速以上
 
 
 
 
 
「補足」
 
 
 
「アニメ無し」 「音声無し」 「原画 緒方剛志」 「18禁」
 
 
 
 
 
<評   価>
 
 
ゲ−ム性        9点
 
スト−リ−性      9点
 
グラフィック      9点
 
操作性         8点
 
音楽          9点
 
 
合計    44点
 
 
 
 
 
 
<評価の詳細>
 
 
 
ゲ−ムとしてしっかりと成立している。ただ難易度は高い。
 
クランケの表情や感情の変化はいい。サブキャラの展開も悪くはない。
 
癖がある。個人的には非常に好き。
 
選択のキャンセルで幾つか戸惑うところがあった。
 
状況と合ってない曲がある。全体的なレベルは高い。
 
 
 
 
 
<評価に対するプレイ時間の記述>
 
 
 
1プレイ時間   約 7時間00分
 
総プレイ時間   約10時間00分
 
 
1プレイでのHシ−ンの割合(時間)   約 0時間20分(通常)