Ver 1.00



 
 






★★★『ぼくの人妻お姉さん』★★★




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 はじめに注意事項です。このレビュー内には表現の都合上、ゲーム内容に関してのネタバレなどが含まれている

可能性があります。ゲームをプレイ中、及び未プレイの方は、ゲームを最低一度は攻略(エンディングまで到達) した

後で、このレビューを読むことをお薦めします(勿論、未プレイの方でも大丈夫なよう、ネタバレ的要素は極力排除

しているつもりですが、排除が万全とは言えません)。
以上の件、閲覧前に何卒ご理解ご了承下さい。 

 
 
 
@@@@@@@   以下本文   @@@@@@@








●− Review  序章 −●






 正直な話、メーカー自体に抵抗があるんだよなあ……。


 今年もあっという間に半年が終わり、さてどうしたものかと日々中途半端に唸っていた7月上旬。

 本来ならば今頃に新作のレビューを上げる予定になっていたものの、諸般の事情で6月商戦のエロゲレビューを全部

キャンセルした立場上、気が付けば新作レビューどころか肝心のエロゲ購入予定さえ当面白紙の状態になっていたのです。

 只でさえレビューサイトとしての沽券が怪しい上に、この状況は流石に不味いよな……と思い、慌てて補完用の作品を

探すため雑誌を眺めていた矢先、ふと目に付いたのが本作「ぼくの人妻お姉さん」の記事だったのです。


 さて、元々私は年上系のキャラが活躍するエロゲを好むのですが、ここ最近の業界は相も変わらず年下(ロリ)跋扈。

 一時期は姉ゲーが幅を効かせていましたが、それも既に過去の話。故に、この手の年上設定を前面に出した作品は非常

に珍しく、本作の絵と設定を見た瞬間、本来敬遠する要素である「人妻」と言うキーワードを差し引いても、何処か面白そう

と言う魅力を感じた作品だったのです。……ぶっちゃけて言えば低価格作品なので安いし(苦笑)。


 ま、エロけりゃ儲けものだし、駄目でも諦められる価格だし、と思いつつ本作を購入したのですが……閑話休題。







●− Review1  全体の印象 −●






 んー、エロゲ&抜きゲとしては充分楽しめました、ね。


 廉価ゲーならではの仕様とも言えますが、ゲームの中身は抜きゲー方面に特化していました。

 勿論趣味や属性が合うことが前提条件ですが、人妻(未亡人含む)、年上と言うシチュエーションを上手く使った設定に

なっていたので、誘惑系、押し倒され系などの趣味が合えば手軽に楽しめる作品に仕上がっていた……期待を裏切らない

エロエロな展開になっていた点は高く評価したいです。や、額面通りのエロ展開って結構珍しいというか何というか(苦笑)。


 強いて言えば心持ちストーリーが短かった点ですが、方向性としてはあくまでもエロ重視系なので、余興というスタンス

で捉えれば別に間違ってはいません。物足りなかった、と言うのも正直な印象ですが、そこは低価格作品。安物買いの銭失

いが意外に少ないと言う珍しい業界なので、良い意味で値段不相応な良質作品だったと言えるでしょう。


 ただ、先述したように抜きゲー、つまりエロ以外の要素がほぼ壊滅状態だったことや、趣味が合わない人には全然面白く

ない……要は人を選ぶ作品であることも事実。特定層をターゲットにした、という面では上々の内容だったと思われますが。


 それでは、個々の見解に行ってみましょう。







●− Review2 ゲーム性  −●






 個人的に人妻系のジャンルは今でも抵抗があるのですが……ゲーム性です。


 ゲームジャンルはADVで1プレイ時間は約2時間と短め。しかもその半分程度がエロシーンなので久々の抜きゲーでした。

 ただ、中身自体は人妻&寝取りと言うよりも単なる年上お姉さんとのヤリゲーにしか見えなかったので、明確な背徳感や

嫌悪感はほとんど感じませんでした。逆に言えばその辺の描写はあっさり、と言うより若干希薄だったと思われます。

 ……個人的にはそのお陰で気軽に遊ぶことが出来た訳ですが(苦笑)。

 ちなみに全体の難易度は低め。選択肢での好感度上昇は音でナビが入る上に、補足テキスト内にヒントという名の答えが

全部書いてあるので、攻略で詰まることはありません。実際、ヒントを使えば全部のEDを簡単に見ることが出来ます。


 肝心のゲーム概要は言うまでもなく人妻ゲー(内1人は未亡人)。概ね健全な主人公が2人のヒロインと日々Hに勤しむ

あっけらかんとした内容です。勿論、えちシーンのシチュエーションは「らしい」ものが豊富に用意されているので、年上に

弄ばれたい人は元より、年上な人妻を弄びたい人にも微妙にお勧めできますね。ま、深く考えずにヤリゲー認識でも可です。

 私もそうでしたが、単なる年上ゲーとして遊ぶことが出来たので、年上ヒロインに飢えている人にはうってつけでしょう。


 あと、人妻は兎も角、初めては年上のお姉さんが良いと公言する主人公には個人的に少々共感を覚えました。

 最近の主人公にしては珍しい有言実行ぶりは元より、微妙に自分と波長が合った点は嬉しいような複雑なような(苦笑)。


 ま、気軽にエロエロな作品を遊ぼう……と考えれば充分楽しめることは間違いありません、はい。







●− Review3 ストーリー −●






 オチたようなオチてないような……ストーリーです。


 初めての経験は年上のお姉さんが良い、と日々語っていた主人公。

 そんな彼が親友の家に訪れた際、出会ったのが親友の母親と、今は未亡人となった、その妹だった。

 ものの弾みで暫く親友の家に泊まることになった主人公だったが、彼女たちの魅力に思わず暴走してしまい……。



 と言う展開で物語は幕を開けますが、元々ストーリーはオマケ以上の何者でもないので、あまり深く考えない方が

良いですね。あくまでも破綻していないレベル……要はシチュを楽しむ為の課程のみ、と言う位置づけかと思われます。

 逆に言えば、シチュが合わなければ全く面白くない訳ですが、属性違いの人が購入するような作品でも無いので概ねok.


 ま、諄いようですがストーリーはほぼ余興。要は人妻押し倒し(され)ゲーと言う設定を中心に楽しむ作品ですね。

 主人公……と言うよりもヒロイン達があっけらかんとした性格なので、寝取る背徳感と言う認識が全く無い点に不満を持つ

人もいるかと思われますが、内容そのものは、こんなシチュエーションがあったら良いなー、と言う妄想をしっかりと具現化して

いたので、地味にエロく仕上がっていました。年上を相手に戸惑う主人公やリードされる様は良い感じで描写されていたかと。

 ただ、ゲーム内容に関しては概ね看板に偽り無しだった反面、キャラ外観と中身(性格)が予想と若干違った展開になって

しまったのは意図的な演出とは言え少々違和感を受けました。結果的に相殺されるとは言え、額面通りに受け止めたかった

人とギャップを楽しめた人とでは評価が若干変わると思われます。……両方とも概ね最後はMで落ち着きますが(苦笑)。


 結果的に修羅場らしい修羅場もなく、ただひたすらにヤリまくり、エンディングも中途半端にあっさり(放棄)していましたが、

故に個人的な読了感は上々でした、何より後腐れが無かった点も実に好印象。ヤリゲーとしては申し分ない内容でしたね。







●− Review4 グラフィック −●






 さて、ゲームの華、CGです。


 本作の原画担当はみどり葵さん。私的には初見の方でしたが、画力自体は及第点。特にボリューム&むちむち感の

あるCGは官能的かつ魅力的でした。単純に「エロい原画」として認識出来たのは好印象。年上らしさも良く出ていましたし。


 ……や、当たり前ですがエロゲの原画はエロいことが条件です。

 勿論可愛い、綺麗など様々な要素も加味されますが、一番大事なのは如何にエロいかと言う点に尽きます。

 本作は年上のお姉さんが持つ特有の色香をしっかり表現出来ていたことで、アダルトな雰囲気が上手く醸し出されていた

と思われますね。また、えちぃシーンのシチュエーションも豊か&好みの展開が多く、個人的には実に堪能させて貰いました。


 強いて言えば若干見づらい構図があったことと、胸があまりにも大きすぎた点ですが、致命的という程でもありませんし、

胸に関してはそれも一つの魅力だったことも事実です。……でもアレは流石に大きすぎ(苦笑)。


 何はともあれ、絵柄に抵抗が無ければ堪能できるCGだったと思われます、はい。







●− Review5 操作性(システム) −●






 これと言って語る点も……システムです。


 ゲームジャンルがADVと言うことに加え、1プレイが2時間程度と言う内容もあり、余程致命的なシステムを実装していない

限りは多少中身が悪くても我慢できる程度なのですが、本作のシステムは至ってシンプル。元々複雑なシステムを必要とし

ないジャンルなので気になる点は全くありませんでした。バグも無し。

 まあ、決して多機能なシステムとは言い難い反面、目下必要であろうシステムは全て実装していましたし、特にこれと言っ

たストレスもなく快適に遊ぶことが出来たので、基本的な機能がしっかり整った……充分及第点と言えるシステムだったと

思われます。何か特筆するならばCPU使用率が低く、静音快適に遊ぶことが出来たのは好印象。


 強いて言えば音楽モードが実装されていませんでしたが、これは恐らく必要がないと思われますし……以下は後述で。







●− Review6 音楽 −●






 本来はゲームの引き立て役……音楽です。

 ED(スタッフロール)が無いので音楽担当が誰なのか不明なところが少々怖いのですが、ぶっちゃけてしまえば特に印象

に残るような曲はありませんでしたし、そもそも音楽自体があまり良くなかったです。特にエロシーンの曲が致命的すぎるほど

五月蠅く、明らかに場面不相応。間違った意味で自己主張(と言うより雰囲気を無視)しすぎなのは興ざめの一言でした。

 このあたりは良くも悪くも廉価ゲーらしかったと言うか、微妙になげやりだったと言うか……。

 ただ、声優さんは及第点だったので、音楽にこだわらなければ実質的な被害は特にありません。これも寂しい話ですが。


 ……あ、そう言えばメディ倫って猥語規制が甘いんでしょう、か。

 これまで気に止めていなかっただけかも知れませんが、禁止用語の修正が全然無かったのは少々驚きました。







●− Review7 総合評価 −●






 趣味と性癖が合えばなかなかの良作と言って差し支え無いですね。


 低価格らしさを感じさせる不満もある反面、キャッチフレーズに概ね偽り無しの内容はエロゲとして充分に満足のいくもの

でしたし、短い時間で手軽に遊べて更に実用的、と言う低価格路線のスタンスが上手く出ていた作品だったと思われます。

 正直、物語そのものはあくまでも飾り……演出の一環程度でしたが、値段も2100円と手頃な上に中身もエロエロであれば

この手の廉価ゲーに要求されるものをしっかり搭載、実践していたと思われます。


 さて、結論です。

 タイトルや絵、設定に興味がある人は購入しても充分楽しめる……看板に偽り無しの内容だと思われます。反面、良くも

悪くも見た目通りなので、駄目だと思ったら確実に駄目な内容なので、大人しく回避するのが賢明でしょう。ただ、価格が安

いことに加え、極端に嫌悪する設定や展開が無いので、エロゲとして購入するぶんにはこの限りではありません。


 ちなみに、個人的には期待相応の良作でした。ここ最近、なかなか見た目と中身が一致しない作品が多い中、本作は

年上のお姉さんがあれこれ、と言う期待通りのシチュエーションをしっかり実践していたので、最初から最後まで安心して

楽しむことが出来ました。一寸した息抜きになった上に、久しぶりにエロゲを堪能した、と言う気分にもなれましたし(苦笑)。


 さて、今回はこの辺で筆を置かせて貰います。長文に最後までお付き合い頂き、有り難うございました。

 縁があれば、次のレビューでお会いしましょう(^^)/〜







2005/07/04 Nagale



Post,Script,


このぐらいの頭身が一番落ち着くんだけどなあ(苦笑)。




< ゲーム動作環境 >


 
 


OS=日本語版Windows98/Me/2000/XPが動作する環境

CPU=PentiumIII-500MHz以上

メモリ=128MB(推奨256MB)以上

HDD=空き容量640MB以上

解像度=640×480:ハイカラー表示が可能であること

CD-ROM=4倍速(推奨8倍速)以上

音源=PCM

DirectX=Ver7以降



  


 
(一部パッケージより抜粋)




< 補足 >




原画:みどり葵」

シナリオ:そのだまさき」

音楽:不明」

音声:あり(女性のみ) アニメ:なし」

発売日:2005年07月01日(DL版は6/24発売)」

価格:パッケージ版、2100円(税込)/DL版、1890円(税込)」

初回特典:無し」

年齢制限:18禁」

メディア:CD/DL販売」

Ver:1.00(初期ロット)」

(順不同、敬称略)
 
 
 
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< 評  価 >
 
 
 
『ぼくの人妻お姉さん-Mな人妻×Sな未亡人-
 
 
 
メーカー   リリス
 
ジャンル   ADV
 
 
 
ゲーム性         15点
 
ストーリー         12点
 
グラフィック          16点
 
操作性           15点
 
音楽             05点
 
 
 
合計 63点(/20点満点×5項目=100点)



注:2003年1月から点数形式を変更しました(50→100点満点)





<評価概要>





人妻なお姉さんとイチャイチャ。年上に弄られたい人にはお勧め出来るが、逆に人妻という設定は若干薄目。

概ねヤリゲーなのでシナリオはあってないようなもの。ただ、お気楽なノリだったので背徳感はほとんど無かった。

画力には難があるが、見た目がエロい点がその欠点を補って余りある。あっさり系の彩色も良好。

特筆すべき点も無いが、ゲームを遊ぶ上でストレスに感じた部分も無かった。シンプルだが機能は相応に充実。

微妙。明らかに違和感&場面不相応な曲が多かった。特にえちシーンはもうちょっと穏やかにして欲しかった。



 
(上から順に、ゲーム、ストーリー、CG、操作、音楽と各1行ずつの簡易評価説明)





<評価用プレイ時間(参考)>




1プレイ時間     約02時間00分

総プレイ時間     約03時間30分
 
1プレイにおけるHシーンの割合(時間) 約01時間00分