Ver 1.00
 
 
 
Nagale's ゲームレビュー
 
 
 
 
 
★★★『ぶるまー2000』★★★
 
 
 
 
 
■■■■■■■  README  ■■■■■■■
 
 
 
はじめに注意事項です。このレビュー内には、ゲーム内容のネタバレなどが含まれている可能性があります。
 
 ゲームをプレイ中、及び未プレイの方は、ゲームを最低一度は攻略(エンディングまで到達) した後で、このレビューを読む
 
ことをお薦めします(勿論、未プレイの方でも大丈夫なように、ネタバレ的要素は極力排除しているつもりですが……)。
 
 
 
 
@@@@@@@  ネタバレ注意  @@@@@@@
 
 
 
 
 
 
 
●− Review  序章 −●
 
 
 
 
 
 ……ま、また……前作にも増してえげつない曲を……(苦笑)。
 
 
 9月の某日。ライアーさんから届いた「ぶるまー2000」の体験版をプレイしていた私の耳に、相も変わらず、破綻した
 
オープニングが飛び込んできました。……しかし、流石期待を裏切らないというか確信犯というか……。
 
 
 とはいえ、それはそれ、これはこれ。CD-DAをMDに落としさえすれば、あとは笑いのネタ。ブルマーになんら興味がない
 
立場としては(というか、現物を見たことがあるかさえ疑問ですし……)、本作にそれほどの魅力を感じるわけもなく、
 
もし購入することになったとしても、このゲームに求めるモノは破綻した展開と九十九氏の音楽程度に考えていました。
 
 
 ……しかし、時が経つにつれ、この隠された事実は相当湾曲。
 
 ふと気が付くと、私が本作を購入することが身内に伝わり、何故か立場は馬鹿ゲー突撃隊&人柱になっていたのです。
 
 勿論、私も私。決断は無駄に素早く、後悔先に立たずが売りな輩(笑)。周りからのさり気ない加勢を受けつつ、いつもの
 
悪ノリも手伝い、結局「買います(自棄)」と断言してしまったのです。
 
 こうなると勿論、後戻りは出来ません(爆)。
 
 
 結局、自分自身でさえ、本来の目的を忘れかけそうになった結末に苦笑いつつ、本作を購入したわけですが……閑話休題。
 
 
 
 
 
 
 
 
●− Review1  全体の印象 −●
 
 
 
 
 
 え〜と、まず最初にお断りを……。
 
 私、別にブルマー好きじゃないので<ホント<いや、マジ<お願い信じて
 
 
 とまあ、フォローはこの辺りに留めておいて……。矢張り無駄に熱かったです、ええ(苦笑)。
 
 このゲーム、タイトルからもわかるように、とにかくブルマーに対しての「ふぇち」心が大爆発な内容です。プレイして
 
いくうちに自分の感覚や常識が麻痺していくかの如くな展開の数々には本当に頭が痛くなりました。
 
 ……しかし、結構面白かったんですよ、これが(笑)。
 
 いや……正直、ブルマーを熱く語るだけのゲームと思っていたのですが、見事にやられましたね(苦笑)。ノリの良い展開、
 
破綻した演出やギャグ、無駄に熱血している方々やパクリの嵐……。
 
 これらを含め、エンターティメントとして十分に楽しめるだけの内容が本作にはありました。
 
 
 いや、実はここだけの話、予想していた展開よりは大人しかった感じだったんですよね。読んでいて思わず鳥肌が立つほど
 
の恐い(マニアックな)セリフは無かったですね(苦笑)。勿論、独特のノリに付いていけず、一人寂しく佇む箇所も
 
多々ありましたが……。
 
 まあ、あまりにも開発者の嗜好(ブルマに対してのね)を押しつけるよりかは、この方が良かったと思われますし、事実、濃い
 
展開を懸念していた私にとってはこのあたりの掘り下げ方に留まってくれたことは、非常に助かりました。
 
 
 しかし、今回も一見すると破綻した内容にも関わらず、実は以外にゲームしてるんですよね、これ……。
 
 それでは、その辺りの見解も込めて、追々語っていくとしましょう。
 
 
 
 
 
 
 
●− Review2 ゲーム性  −●
 
 
 
 
 
 さて、果たしてケツゲーというジャンルが成立しているのか……ゲーム性です。
 
 
 とりあえず、無駄に面白かったです、ええ(苦笑)。「ぶるまー」という、一見すると何でもないアイテムを、「ふぇち」と
 
いうキーワードと融合させることによって醸し出される独特のヤバさ(笑)を、笑いの要素に置き換え、上手く昇華させて
 
いるのには、色々な意味で唸るしかありません。これは、このゲームを企画した開発者の方を誉めるしかないでしょう(苦笑)。
 
 
 正直、プレイ前は、この破綻した世界観を受け入れられるかが不安だったのですが、いざ蓋を開けてみると、その杞憂も
 
何処へやら……あっという間に順応していた自分がいたのには、ちょっと困りましたが……(苦笑)。
 
 
 で、肝心のゲーム内容に関してですが、まず、ブルマーについてのこだわりは諄すぎるほどあったので、割愛させて
 
頂きます(苦笑)。で、このゲーム、破綻している特徴のひとつとして、所々で出てくる会話や時事ネタなどがありますが、
 
正直、ヤバ過ぎです。
 
 本来伏せ字にするべきであろう箇所を伏せ字にしていない程度は朝飯前。批判ネタに関してはいつクレームが来ても
 
おかしくないほどの過激な内容で、正直、プレイしていて苦笑いの連続でした。ブラックジョークやコメディが好きな人には
 
たまらない内容であると思われます(苦笑)。
 
 
 また、演出面に関しては、顔ウィンドウの細かな演出が良かったです。表情の変化が乏しかったのは勿体ないものの、
 
添付される擬音やメッセージなどは多彩で、見ていて非常に楽しいものでした。
 
 あと、戦闘に関しては頭が痛くなってくる技の応酬(セリフ有り)が続き、ちょっとイヤでしたが、深く考えず、余興
 
程度と考えると素直に楽しめます。特に難しい点もなく、負けた場合も特にペナルティもなくコンティニューできるので、
 
特に問題はないでしょう。ただ、戦闘バランスは最悪ですが(笑)。
 
 
 ……まあ、このゲームは、どこまで自分を捨て、割り切ってプレイできるかによって、面白さが変わると思います。
 
 で、それを受け入れて壊れた……もとい、目覚めた……いや、割り切った人にとっては面白い内容なんですけどね……(苦笑)。
 
 
 
 
 
 
 
●− Review3 ストーリー −●
 
 
 
 
 
 さて、破綻した物語を期待しつつ……ストーリーです。
 
 
 基本的にはお手軽系。内容の濃さは別として、簡単そして気軽に楽しめる内容です。ただ、予想はしていたものの、矢張り
 
純粋なバカゲーや壊れゲーとはちょっと違う結末が待ってはいましたが……。
 
 まあ、もともと純粋なバカゲーとして作ってはいないのでしょうが、端から見ているぶんには、十分バカゲーに見えて
 
しまうので……(苦笑)。こういうところ、無駄に損をしていますね。
 
 
 確かに、ふぇち魂が大爆発な部分も沢山あり、要所要所で破綻した展開を魅せてくれることは
 
事実なのですが、肝心な場面での行動やセリフなど、真面目に締めている部分もあり、実は結構しっかりしています。
 
 まあ、ブルマーへの熱い思いに関しては、正直どう反応していいのか困る箇所も多々ありましたが、情熱だけは
 
なんとなくですが、理解したつもりです。
 
 ……流石に、プレイしていてあまりにも情けなくなり、思わず頭を抱えた箇所もありましたが……(苦笑)。
 
 
 ただ、矢張り個人的には、表面上ここまで破綻しているのであれば(苦笑)、内面もそれと同様の内容にして欲しかった
 
という気持ちもありますね……。
 
 
 また、本作の特徴として、進めてきたシナリオによって物語が変更する方式(スクランブルマシステム?)になっている
 
のですが、ちょっとしたセリフの変化など、結構細かなところまで修正が加わっているのには好感が持てました。
 
 ただ、展開的には少々間延びしているストーリーもあり、途中で飽きがくる部分があったのは残念ですね。
 
 それと、一部のエンディングに関しては締め方にかなりの強引さあったのはいただけないですね。中には、いきなり話を
 
切られてしまうようなエンディングもあり、ちょっと戸惑ってしまいました。……物語の締めとして、一部のエンディングに
 
関しては、もう少ししっかりとした結末を見せて欲しかったところです。
 
 
 
 
 
 
 
●− Review4 グラフィック −●
 
 
 
 
 
 なんか、好きじゃなくても強引に洗脳されそうな気が……CGです
 
 
 正直、個人的にはあまり好きな作風ではありません。事実、彩色に関しては特に違和感は無かったものの、原画に関して
 
は、構図の違和感や癖の強さなどが目立ち、万人受けの絵とは言えないでしょう。
 
 ただ、面白いもので、ゲームの世界観に照らし合わせると見事にマッチしている作風に見えるのは凄いです(苦笑)。
 
 とはいえ、キャラ自体は非常に個性があり、魅力的だったので、CGに関してはプレイしていくうちにどんどん愛着が
 
わいてきましたが……。
 
 また、このゲーム、当たり前と言うべきかは定かではありませんが、ブルマーの彩色に関してはエラく気合いが入って
 
いました(苦笑)。この辺り、無駄なこだわり……いや、しっかりとしたこだわりを垣間見せて貰いました、はい。
 
 
 あと、気になる方のために追記として付け加えておきますが、フルCG及びHシーンは、殆どブルマーを着用
 
したまま(または下におろしてGo!)となっております。……参考までに(苦笑)。
 
 
 
 
 
 
 
●− Review5 操作性(システム) −●
 
 
 
 
 
 ……発売日前から修正ファイルが出るのはなんだかなあ……システムです。
 
 
 基本的なシステムは使いやすかったです。動作も軽めで、特にストレスに感じた部分はありませんでした。
 
 事実、早送りや読み返し機能など、システム面が充実していたのは非常に良かったです。特に後述のスキップも、実状は
 
ともかく使い勝手が良く、重宝しました。
 
 また、セーブの際にランダムで表示されるコメントや、CGモードでのタイトル紹介の文章など、無駄に気合いが入って
 
いる部分もあり、ここでも色々と笑わせて貰いました。っていうか、あの文章考えた人凄い……(苦笑)。
 
 
 ただ、バグについては勘弁して欲しかったです。まさか発売日前日から修正ファイルをダウンロードすることになるとは
 
思わなかったので……。しかも、現状の修正Ver……私がレビューを書く際にプレイした環境でも、「次の選択肢まで
 
スキップ」を選ぶと、3割の確率で強制終了になりますし(笑)。
 
 この辺りも含め、バグに関してはもう少し徹底した管理を望みたいところです。まあ、いち早く修正ファイルを公開
 
したという点だけは評価したいと思いますが……。
 
 
 ……あと、余談ですが、シナリオ「K」の変更点って何だったんでしょ? ……まさか*印?
 
 
 
 
 
 
 
●− Review6 音楽 −●
 
 
 
 
 
 さて、オープニングばかりに気を取られてはいけません……音楽です。
 
 
 作曲は九十九百太郎さん。実は私、前作で彼の音楽を聴いた瞬間、そのセンスにあっという間に虜になったという
 
経歴を持っています。
 
 まあ、ファンと言うことで、ひいき目に見ているわけではありませんが、矢張り音楽はセンスがよいですね。どの曲も
 
無駄に気合いが入っています。また、純粋に音楽としても聞き応えのある曲が多く、ゲームのノリを引き立てるのに一役
 
買っていることは事実です。特に、エレキギター系(オーバードライブ?)の格好いい音色には思わず唸りました。
 
 ……良い意味でも悪い意味でも、エロゲーらしくない音楽と言えるでしょう。勿論私はこういうノリも好きですが。
 
 
 また、知る人ぞ知る「破綻したオープニングシリーズ(笑)」は、今回も健在です。ファンにとっては期待を
 
裏切ることのない出来(というか壊れっぷり)ですね。
 
 ……1回聞くと3日は頭に残り、3回聞くと鼻歌を歌えるようになるとまで言われるだけのことはあります(?)。
 
 何はともあれ、この意味が解らない方は、是非一度オープニングを聞いてみることをお勧めします、本当に(苦笑)。
 
 
 
 
 
 
 
●− Review7 総合評価 −●
 
 
 
 
 
 ……さて、そろそろ結論を。
 
 
 ここまでくると「ノリ」の勝利でしょう。深く考えず、勢いで楽しむには申し分ないソフトですね。
 
 確かに一般受けする内容とは言えませんが、だからといって、決して悪い内容ではありません。むしろ、ゲームとして、
 
しっかりと楽しめる内容になっています。名前や風評をはじめ、一見すると趣味に走りすぎている印象があるため、正直
 
抵抗はあると思いますが、内容自体もしっかりとまとまっている作品なので、興味のある人は是非プレイしてみては如何で
 
しょうか。……あとは、購入する勇気と根性ですか(苦笑)。
 
 ただ、当たり前な話、「俺はぶるまーが嫌いなんだ〜」という人は購入しない方が無難だと思われますが……(苦笑)。
 
 
 個人的には、いつものノリ……破綻しつつも楽しく、そしてちょっとした感動を味わうことが出来たので、十分満足
 
しています。当初の目的であったもの+αぶんの価値はありましたね。
 
 
 それでは、今回はこの辺で筆を置かせて貰います。
 
 縁があれば、次のレビューでお会いしましょう〜(^^)/〜
 
 
 
2000/10/22 流 雷氷
 
 
 
 
 
Post,Script,
 
実名ネタはマジでヤバイと思うんですが……。
 
あ、あと、携帯に付いていたねこまっぷたつのストラップ、欲しいなあ(苦笑)。
 
 
 
 
 
< ゲーム動作環境 >
 
 
 
 
 
OS=日本語版Windows95/98/日本語版が動作する環境
 
CPU=Pentium200MHz以上
 
メモリ=32MB(推奨64MB)以上
 
HDD=空き容量300MB以上
 
解像度=640×480:フルカラ−表示が可能であること
 
CD−ROM=倍速以上
 
音源=CD-DA、WAV
 
DirectX=未使用
 
 
 
(一部パッケ−ジより抜粋)
 
 
 
 
 
< 補足 >
 
 
 
 
 
原画:桜瑞」
 
シナリオ:星空めてお、睦月たたら、岩清水新一、天野佑一、高尾登山」
 
音楽:九十九百太郎」
 
音声:無し(但し効果音有り) アニメ:無し」
 
価格:8800円」
 
初回特典:無し」
 
年齢制限:18禁」
 
 
(順不同、敬称略)
 
 
 
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 
 
 
 
 
< 評  価 >
 
 
 
『ぶるまー2000』
 
 
 
メ−カ−     ライアーソフト
 
ジャンル   ケツゲー(ADV)
 
 
 
ゲ−ム性         9点
 
スト−リ−         8点
 
グラフィック          8点
 
操作性           8点
 
音楽            10点
 
 
 
合計 43点
 
 
 
 
 
<評価概要>
 
 
 
 
 
独特なノリがあるため、ある程度割り切るまでが大変。ただ、ジャンルにとらわれなければ以外に楽しめる内容。
 
基本的には破綻系。ただ、要所要所でシリアスな部分もあるため、以外にしっかりと進行する部分もある。
 
癖はあるが、見ようによっては魅力的。また、ゲームの内容と照らし合わせると、非常に似合う絵柄にも見える。
 
基本システムは使いやすかったが、発売前の修正パッチなど、不手際な部分が多すぎる感がある。
 
壮大すぎる部分もあるが、純粋に音楽として聴ける出来。場面演出とも相まって、非常に良い演出を魅せている。
 
 
(上から順に、ゲ−ム、スト−リ−、CG、操作、音楽と各1行ずつの簡易評価説明)
 
 
 
 
 
<評価用プレイ時間参考表>
 
 
 
 
 
1プレイ時間     約04時間00分
 
総プレイ時間     約11時間30分
 
 
1プレイにおけるHシ−ンの割合(時間) 約00時間15分